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クライアントと契約書を共有する方法


作業明細書(SOW)、基本業務委託契約書(MSA)、秘密保持契約書(NDA)などは、双方が署名に至るまでに何度かやり取りが繰り返されるのが一般的です。クライアント側の弁護士が支払い条件に質問を投げかけ、こちらが業務範囲の項目を調整するうちに、いつの間にか双方が異なるドラフトを元に作業を進めてしまうこともあります。そして署名が完了した後も、予告期間や納品物に関する疑問が数か月後に浮上することがあるため、合意済みのバージョンは契約期間中いつでも見つけられる状態にしておく必要があります。

このページでは、フリーランスや制作会社・代理店が普段どのようにクライアントへ契約書を送っているのか、ドラフトや署名済みの原本はどこで見失われがちか、そしてFabric上で共有プロセスをどのように管理できるか(個別条項へのコメント、最終版用のパスワード付きリンク、署名済み契約書を検索可能な状態で保管できる専用の保管場所)について解説します。



クライアントと契約書を共有する際の一般的な方法

現在でも多くの契約書は、交渉用のWordファイル、または署名用のPDFとしてメールの添付ファイルでやり取りされています。Wordの変更履歴機能は、お互いがどこを修正したかを確認するのに便利です。しかし問題はメールのスレッドにあります。数回のやり取りを経ると、似たような名前の添付ファイルがいくつも作成され、クライアントが直近でどのファイルにコメントしたかを確認するために、1つずつ開いて確かめなければならなくなります。

DocuSignなどの電子署名サービスは、署名手続きを円滑に進め、「誰が・いつ署名したか」の監査ログを残す点では優れています。しかし、署名済みの原本はそのサービスのアカウント内やメール通知の中に残り、プロジェクトの他のファイルとは切り離されてしまうため、1年後に探そうとすると「どのアカウントから送信したか」を思い出すところから始めなければなりません。

GoogleドライブやDropboxなどの共有フォルダーを使えば、ドラフトを一か所にまとめることができます。しかし、契約書には報酬や単価、個人情報が含まれているため、リンクを知っている人全員にアクセス権が開かれたままになっていないか、あるいはアカウント外の同僚にフォルダーが見えてしまわないかといったセキュリティ面の不安がつきまといます。



ステップ1:クライアントごとの専用スペースで契約書を管理する

まず、クライアント用のスペースを作成し、その中に契約書用のフォルダーを作成します。ドラフト(PDFまたはDOCX)をドラッグ&ドロップするか、「ファイルをアップロード」をクリックしてアップロードします。相手側の弁護士からメールでドラフトが届いた場合は、ご自身のFabric専用メールアドレスに転送してください。認証済みのアカウントアドレスからのメールが取り込まれます(チームプランの場合は送信元アドレスの追加承認も可能です)。クライアントとスペースを共有すれば、相手にはそのクライアント自身の資料のみが表示され、他のクライアントの業務内容が漏れることはありません。詳しい設定方法はクライアントに専用ファイルのみへのアクセス権を付与する方法をご覧ください。

契約書フォルダーには最初からパスワードを設定しておきましょう。フォルダーを右クリック(またはフォルダーを開いて3点リーダーのメニューをクリック)し、「パスワード保護を追加」を選択してパスワードを入力します。フォルダーにパスワードを設定すると、後から追加されたファイルにも自動的に適用されるため、新しいドラフトも保存された瞬間に保護されます。忘れたパスワードはリセットできませんので、パスワードマネージャー等に必ず記録してください。一度入力したアクセスの有効期限は6時間で、それを過ぎると再入力が必要になります。パスワード保護機能はProプランおよびTeamプランでご利用いただけます。



ステップ2:特定の条項へのコメントを求めてドラフトを送信する

ドラフトの「共有」をクリックし、クライアントに「閲覧者(コメント可)」の権限を付与した上で、共有リンクとパスワードを別々に送信します。クライアントはファイルを開くためにアカウントを作成する必要はありません。クライアントやその弁護士は、該当する条項をハイライトしてコメントを追加できるため、契約解除のセクションに関する質問は、まさにその解除セクション上に直接残されます。コメント権限で変更できる範囲については、役割と権限のページで解説しています。

次のドラフトで各論点に対応したら、コメントを「完了」としてマークします。これにより、どの点が解決済みでどの点が未対応であるかが双方にとって一目瞭然となり、経緯の履歴もドラフト上にそのまま残ります。このコメントの進め方についての詳細は、クライアントからのフィードバックを完了としてマークする方法をご確認ください。



ステップ3:受け取り手の名前を付けたリンクで最終版を納品する

文言の合意が取れたら、最終版を公開します。「共有」をクリックして共有モーダルを開き、「公開」タブを選択して「リンクを作成」をクリックします。リンクには、「Maria, Head of Legal(法務責任者 マリア)」のように受取人の名前を付けます。相手が手元に保管できるよう「ダウンロードを許可」をオンにし、「検索エンジンによるインデックス登録」をオフにします。また、いつ閲覧されたかを確認したい場合は「エンゲージメント分析」をオンにします。

分析機能では、リンクへのアクセス日時、場所、デバイスを確認できます(訪問者の個人名は特定されませんが、名指しのリンクを作成しておくことで誰に送ったものかを識別できます)。複数の署名者に契約書を送る必要がある場合は、それぞれ個別のリンクを発行して送信してください。リンク分析機能はProプランおよびTeamプランで利用可能です。詳しい仕組みは共有リンクが閲覧されたかどうかを追跡する方法をご覧ください。電子署名サービスを利用している場合は、クライアントが内容を確認したことを確認した上で、通常どおりそのサービス経由で最終版を送信してください。



ステップ4:署名済み原本を保管し、後から条項をすばやく検索する

署名済みの契約書が返送されてきたら、そのメールをFabricのアドレスに転送するか、クライアントの契約書フォルダーにPDFをアップロードします。FabricはPDF内のテキストを読み取るため、検索機能を使って契約内容から合意書を探し出すことができます。「30日前までの書面による通知」のようにフレーズを引用符(" ")で囲んで検索すれば完全一致検索となり、該当するページを直接開くことができます。

特定の文言ではなく疑問点について調べたい場合は、契約書フォルダーを開いてAIアシスタントに質問してください(例:「Acme社のSOWにおける支払い条件は?」など)。アシスタントはそのフォルダー内の情報のみを参照し、根拠となった文書や該当箇所を引用して提示するため、ご自身で条文を直接確認できます。AIアシスタントは記載されている文言を提示するものです。条項の法的な解釈や有効性に関する判断については、必ず弁護士にご相談ください。



よくある質問

クライアントに契約書を送る最も安全な方法は何ですか?

クライアント専用のスペース内にあるパスワード保護されたフォルダーで管理し、メール添付ではなくリンクで送信することです。パスワードはリンクとは別の手段で送信してください。

クライアントが内容を変更することなく、契約書にコメントだけを付けることはできますか?

はい、可能です。「閲覧者(コメント可)」の権限で共有してください。クライアントは条項をハイライトしてコメントを追加でき、対応が済んだコメントは「完了」としてマークできます。

クライアントが契約書を開いたかどうかを確認できますか?

はい。ProプランおよびTeamプランで利用可能な、公開リンクの「エンゲージメント分析」で確認できます。署名者ごとに個別の名前付きリンクを送信することで、誰が閲覧したかを特定できます。

契約書にパスワードを設定できますか?

はい、ProプランおよびTeamプランで設定可能です。パスワードのリセットはできませんので、パスワードマネージャーに保管してください。

クライアントは契約書をダウンロードできますか?

はい。公開リンクの設定時に「ダウンロードを許可」をオンにすることで、相手側がファイルを保存できるようになります。

過去の契約書から特定の条項を見つけるにはどうすればよいですか?

クライアントの契約書フォルダー内で、探したい文言を引用符で囲んで完全一致検索するか、AIアシスタントに質問してください。AIが該当する箇所を引用して提示します。

署名済みの契約書をFabric内に保管できますか?

はい。署名済みのコピーをご自身のFabricメールアドレスに転送するか、PDFを直接アップロードすることで、そのクライアントの他のファイルと一緒に保管され、いつでも検索可能な状態になります。

契約条項が妥当かどうかをAIに判定してもらうことはできますか?

AIアシスタントができるのは、該当する条項を探し出して引用・提示することまでです。その条件を受け入れるかどうかの判断は、ご自身および担当の弁護士が行う必要があります。プランの詳細は料金ページをご覧ください。

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