ハウツーガイド

動画に対するクライアントからのフィードバックを得る方法


月曜日にクライアントへラフカットを送付します。水曜日までにはメールで修正指示が届きます。「冒頭のロゴが小さく感じる」「インタビュー後のカットは削除すべき」「音楽の入りをもう少し遅くできないか」。エディターはタイムラインをシークしながら各指示と該当箇所を照らし合わせ、「おそらくこれだろう」というカットを選び、確認の質問を送ります。クライアントが何を意図していたのかを突き止めるだけで半日がつぶれてしまいます。

このガイドでは、動画に対する修正指示を集める一般的な方法、それらのアプローチによって無駄な修正のやり取りが発生してしまう原因、そしてクライアントが正確なタイムスタンプでコメントし、該当のフレーム上に直接描き込めるようにFabricでカットを共有する方法について解説します。



動画への修正指示を集める一般的な方法

最も一般的な方法は、WeTransfer、Dropbox、Google Driveなどのダウンロードリンクを送り、メールで修正指示を受け取るというものです。設定は簡単で、クライアントも手順を把握しています。しかし、フィードバックは動画とは別に届き、「青い車が映っているあたり」といった大まかなタイムコードや説明で書かれるため、エディターはそれらをタイムライン上で一つひとつ確認し直さなければなりません。

タイムコード列とメモ列を設けたスプレッドシートへの記入をクライアントに依頼するチームもあります。これにより構造化はされますが、クライアントが記入を省略したり、大まかな時間しか書かなかったりすることが多く、新しいカットができるたびにスプレッドシートのバージョン管理という新たな手間が発生します。

Frame.ioなどの動画レビュー専用ツールはこの用途のために作られており、多くのポストプロダクションチームが活用しています。しかし、ドキュメント、静止画、デザインファイルなどもレビュー用にクライアントへ送るスタジオの場合、フィードバックが複数のツールに分散してしまい、クライアントはツールごとにログイン情報やリンクを管理しなければならなくなります。カットを確認しながら進めるビデオ通話は大きな決定を下すのには適していますが、通話後のメモの作成やまとめ作業は依然として必要です。



ステップ1:そのクライアント専用のスペースにカットを配置する

そのクライアント専用のスペースを作成し、プロジェクト用のフォルダを追加します。スペースを共有すると、クライアントはそのスペースのみを閲覧できるため、他のクライアントの制作物が目に入ることはありません。詳しい設定方法については、特定のファイルのみへのアクセス権をクライアントに付与する方法をご覧ください。

書き出した動画をフォルダにドラッグ、貼り付け、または「ファイルをアップロード」をクリックします。Finderやエクスプローラーから作業する場合は、Fabricデスクトップアプリを使用すると、Mac、Windows、Linux上でFabricが仮想ドライブとしてマウントされるため、クライアントのフォルダに直接書き出すことができます。ドライブ上のファイルはパソコンの容量を消費せず、開いたときにストリーミング再生されるため、長尺のカットが複数あるプロジェクトで役立ちます。無料プランにはファイルサイズの上限があるため、容量の大きなマスターファイルには有料プランが必要になる場合があります。

クライアントがどのバージョンをレビューしているのか把握できるように、「Brand film v2, 14 Oct」のように各カットにわかりやすい名前を付けます。編集作業における命名規則やフォルダ構造の詳細は、動画プロジェクトファイルの管理方法をご覧ください。



ステップ2:コメント権限で共有する

フィードバックを受け取るには共有リンクが必要で、クライアントには「コメント権限(Commenter)」を付与する必要があります。動画、フォルダ、またはスペースで「共有」をクリックし、クライアントにコメント権限を割り当てます。Fabricのロールと権限には、閲覧者(Viewer)、コメント権限者(Commenter)、編集者(Editor)、管理者(Admin)があり、スペース単位およびファイル単位で設定できるため、プロジェクトを編集・削除させることなく、コメントのみを許可することが可能です。

外部のユーザーはアカウント登録なしで共有リンクを利用できます。これは、カットを見るためだけにわざわざ別のアカウントを作りたがらないクライアントにとって重要です。

未公開の作品については、ProプランおよびTeamプランでパスワード保護を追加できます。アイテムまたはフォルダを右クリックし、「パスワード保護を追加」を選択してパスワードを入力します。リンクを開いたユーザーはパスワードの入力を求められ、アクセス権は再入力を求められるまで6時間持続します。パスワードのリセット機能はないため、送信する前にパスワードマネージャーに保存してください。



ステップ3:クライアントに特定の瞬間へコメントしてもらう

コメント権限を持つユーザーは、動画や音声にタイムスタンプ付きのコメントを残すことができます。クライアントが変更したいカットで一時停止してメモを書き込むと、コメントはそのタイムスタンプに紐付けられるため、エディターがそれを開くだけで該当のフレームに直接移動できます。動画では、フレーム上に描き込みを行うことも可能です。小さすぎるロゴを丸で囲んだり、削除したい背景のディテールを指し示したりできます。実際のイメージは注釈機能のページでご確認いただけます。

今回のレビューでどのような意見を求めているのかを説明する簡単なメモをリンクに添えて送ると効果的です。ラフカットであれば構成やテンポのみ、ファインカットであればグラフィック、カラー、テロップの誤字脱字などです。クライアントは、何がまだ検討中であるかを把握している方が、より的確な指示を出しやすくなります。

クライアント側の複数人が同じカットにコメントを残すことも可能です。Fabricのコラボレーション機能によりコメントがスレッド形式で保持されるため、プロデューサーとマーケティング責任者が別々に矛盾したメールを送ってくる代わりに、同じタイムスタンプの下で意見を擦り合わせることができます。



ステップ4:指示内容を確認しながら完了マークを付ける

修正を行うごとに、コメントを「完了」としてマークします。これによりフィードバックがチェックリストのように機能し、対応済みの項目と残りの項目をクライアントと制作者の双方が確認できます。また、クライアントは新しいカットを見ながら完了した指示内容を確認できるため、次回のレビューもスムーズになります。ファイル形式を問わないこの運用方法については、クライアントからのフィードバックを完了としてマークする方法をご覧ください。

新しいカットの準備ができたら、次のバージョン番号を付けて同じフォルダに追加し、同様に共有します。各ラウンドを1つのフォルダにまとめておくことで、クライアントは何が変更されたかの履歴を明確に把握できます。



ステップ5:承認された動画を納品する

クライアントから最終承認を得たら、最終動画をリンクとして公開できます。「共有」をクリックし、「公開」タブを開いて「リンクを作成」をクリックします。リンクに名前を付け、クライアントがマスターファイルを保存できるように「ダウンロードを許可」をオンにします。公開リンクでのダウンロードはすべてのプランで利用可能です。公開リンクは閲覧専用(許可されている場合はダウンロードも可能)でコメントは受け付けないため、レビューには共有リンクを使用し、納品には公開機能を使用してください。

ProプランおよびTeamプランでは、公開リンクの「エンゲージメント分析を収集」をオンにできます。リンク分析では、アクセス日時、場所、デバイスが表示され、納品リンクが開かれたかどうかを確認できます。



よくある質問

クライアントが動画にコメントを残すにはFabricのアカウントが必要ですか?

いいえ。外部ユーザーはアカウント登録なしで共有リンクを使用できます。コメントを残せるように「コメント権限」を付与してください。

クライアントは特定のタイムスタンプにコメントを残せますか?

はい。コメント権限を持つユーザーは、動画や音声にタイムスタンプ付きのコメントを残すことができ、コメントを開くとカット内のその瞬間に移動します。

クライアントが意図を伝えるために動画フレーム上に描き込むことはできますか?

はい。動画ではフレーム上に描き込んだコメントを残すことができるため、ロゴやトリミング位置、背景にある対象物などを指し示すのに便利です。

クライアントは公開された動画リンクにコメントできますか?

いいえ。公開リンクは閲覧、および(許可されている場合の)ダウンロード専用です。フィードバックを受け取るには、コメント権限を設定した共有リンクを使用してください。

対応済みの修正指示をどのように追跡・管理すればよいですか?

修正を行ったら、各コメントを「完了」としてマークします。そうすることで、そのラウンドのコメントがチェックリストとして機能します。

レビュー用に送信する動画をパスワードで保護できますか?

はい、ProプランおよびTeamプランで保護できます。アクセス権を持つユーザーはパスワードを入力する必要があり、アクセス権は6時間有効です。パスワードのリセットはできないため、安全な場所に保管してください。

Fabricにクライアントの動画を保存するとノートパソコンの容量がいっぱいになりますか?

いいえ。Fabricデスクトップドライブ上のファイルはパソコンの容量を消費せず、開いたときにストリーミング再生されます。

クライアントが最終動画を開いたかどうかを確認できますか?

はい。ProプランまたはTeamプランで利用できるエンゲージメント分析をオンにして公開リンクとして納品すれば確認できます。分析機能ではアクセス日時、場所、デバイスを確認できます。プランの詳細は料金ページをご覧ください。

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